無人通信

森のほねほねさんから無人通信

無人通信 2

狐の行列をみた。おれもいつのまにか参道そばの行列につき、そのまま深夜二時をすぎた。昼間に蕎麦を食べたきりのからだはじょじょにいたんだ。もはやおれはなんに並んでいるのかもわからない。さむかった。ぼくのいるところからとおい焚火をひとびとが囲んでいる。火の粉があがってきえた。
石がおいてある。なにかを願いながらこの石を持ちあげるとき、予想していたよりも軽いと感じればその願いは叶う、重ければ叶いづらいという。ぼくにとって、その石は持ちあげられないほど重たかった。ぼくの願ったことは、手のとどかないものだったかどうか、ぼくにはわからない。
終夜運転の電車はちっともこなかった。地下鉄の階段にすわり、抱きあって暖をとるひとたちがいた。小便器に吐いたものがつまり、水があふれていた。口で息をして歩いた。
ぼくはやぶれそうな28歳だ、と日記に書いて部屋をでてきた。
ぼくのくらさよ、ぼくのぼくとおなじおおきさをしたくらきしっとよ、おれをやいておくれよ、おれをねむらせておくれよ。
広告を非表示にする